清掃工事中の素敵な発見

有田町内で仕事をしています。そんな中で陶器の歴史探求が出来ることは大変ラッキーです。

陶器の祖と言えば約400年前の李 参平(り さんぺい)です。日本名は金ヶ江 三兵衛(かながえ さんべえ)の名前です。朝鮮出身の陶工で、有田焼(伊万里焼)の生みの親です。

今回、私が約400年前に造られただろうと思う陶器と巡り会えたのは、旧有田町役場の跡地です。今ここに地場大手の銀行が新築工事中です。その現場で感慨深い焼き物に出会えました。

この現場のゼネコンは九州最大手のM建設です。弊社はこのゼネコンから直接、建物の美装工事を請負っています。現在は基礎部分の地下3m位の捨コン清掃工事をしています。

地面から深く掘られた地下壁面には、約400年前に捨てられたのか、埋められたのか分かりませんが、素晴らしい陶器がリアルに、又美しく出土しています。安土桃山時代が終わり江戸時代に入って間もない当時の生活や文化が、この陶器から色々と想像されます。本当に生きた教本です。正しく温故知新です。

私はこれを発見した瞬間、我を忘れてファンタジックの世界に居るような気分になりました。嬉しくてその場に立ち止まりました。暫くの間、見惚れて食い入るようにしていたら、弊社の社員から「社長、邪魔になりますので、地上に上がって下さい」と甲高い声(怒号)が聞こえました(笑)

壁面の写真を撮りたかったのですが現場の状況から撮影出来ず、地上に上がってから、地面だけを何とか撮りました。

Nichibi日本美創.Co